“ドラッカーは、全社レベルのトップマネジメントチームは、いかなる国・事業のトップをも兼ねてはならないと戒めています。その上で、組織の多階層化は官僚主義をもたらすとして、意思決定の現地化を求めます。また、コングロマリット企業のグローバル化は極めて難易度が高く、グローバル企業は多角化の誘惑に打ち勝つ必要があると論じます。
実際に日本企業においても、グローバル化の進展が、純粋持ち株会社体制への移行や、事業の選択と集中の一つの契機となってきました。
もう一つ、ドラッカーがトップマネジメントの能力を測る試金石と位置付けるのが「イノベーション」の推進力です。「変化をマネジメントする最善の方法は、自ら変化を創りだすこと」であり、トップはその先頭に立つべきと考えるからです。
最後にドラッカーはトップマネジメントに向けてこう言います。
”「部下に大きな責任を与え、重要な分野を任せることができない理由をあれこれ挙げる。『優秀だがまだ準備ができていない』と。これはまさにトップ自身に準備ができていない証拠である」。トップでなくても、身につまされる指摘ですね。